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WITNESS FOR THE PROSECUTION
検察側の証人


《schedule》
1996年9月7日(土)〜25日(水) 近鉄劇場            


《cast》
ローマイン/
安寿ミラ
レナード・ヴォール/
大沢健
看護婦グリータ/
神保共子
ジャネット・マッケンジー/
田値楽子
ハーン警部/
浅野和之
秘書カーター/
角間進
警察医ワイアット・陪審員長/
山賀教弘
マイヤーズ検事/
村井国夫
若い娘/
今井麻音子
刑事・看守/
桑原辰旺
延吏/
西本泰輔
ウェインライト判事/
内山恵司
メイヒュー事務弁護士/
佐古正人
ウィルフリッド・ロバーツ卿/
斎藤晴彦



《Staff》
作:アガサ・クリスティー
訳:瀬戸川猛資
演出:釜紹人
装置:堀尾幸男/照明:原田保/衣装:宇野善子/効果・選曲:高都幸男
演出補:小島靖/舞台監督:廣田進/プロデューサー:岡本義次


《story》 

 心臓病を患い入院していた法廷弁護人ウィルフリッド・ロバーツ卿は、口うるさい看護婦グリータの付き添いが条件でようやく退院したばかり。そんな彼のもとに、レナード・ヴォールという人好きのする青年が連れてこられた。彼は金持ちのオールドミス、エミリー・フレンチ殺害の容疑をかけられて逮捕寸前の身である。レナード自身は無実を主張しているのだが、状況はことごとく彼にとって不利なものであった。定職もないレナードが金目当てでミス・フレンチに近づいたふしがあるし、犯行時刻には家政婦が彼の話し声を聞いている。その上、ミス・フレンチは全財産をレナードに譲るという遺言を残していたのだ。もちろんアリバイさえ証明できれば問題はないのだが、証明できる唯一の人物というのが彼のドイツ人の愛妻ローマインだと言うのでは誰も信じてくれるはずがない。
 結局その場でレナードは逮捕されるが、その直後にローマインがロバーツ卿のもとを訪れた。奇妙なことに、彼女はまったく取り乱しておらず、その態度は極めて冷ややかなものであった。れなーどの無実を信じ、彼の弁護を引き受けることにしたロバーツ卿は、そんな彼女の態度に不安を覚える。
 数週間後、審理が始まったが、案の定それは弁護側にとって困難なものとなった。有能な検事マイヤーズが相手であり、事件を担当したハーン警部やミス・フレンチの家政婦ジャネット・マッケンジーなど検察側の証人の証言はいずれもレナードにとって不利なものであったからだ。それでもロバーツ卿はそれらの証言をたくみな異議申し立てであやふやなものにすることに成功する。しかし検察側が用意した最後の証人の姿を見た時、さすがのロバーツ卿も驚愕せずにはいられなかった。それはなんとレナードのアリバイを証明できる唯一の人物、ローマインだったのだ・・・・・。